スケーリングクエスチョンを使ったセルフケア

※このエントリーはリニューアル前のブログで2010年12月12日に公開したもの(現在はリンク切れ)に加筆修正し、新たに公開し直したものです。

解決志向ブリーフセラピーの手法のひとつで、スケーリングクエスチョンというものがあります。

「最高の状態を10、最悪の状態を0として、今は何点ですか?」

という感じの質問をします。そうすると、例えば、

「うーん、調子がいまひとつだから、4点かな」

といった答えが出てくるかと思います。

普通、というかなんというか、よくあるパターンでは、

「10点満点まで6点足りないわけですね。6点取って10点にするにはどうしたらいいでしょうか?」

と、足りないほうにフォーカスすることが多いんじゃないかと思いますが、解決志向ブリーフセラピーでは、まずはできている4点にフォーカスします。

「4点なんだ!その4点って、どんなことが出来ているの?」

そうすると、まあ、いまひとつだけど4点分はできてるんだよなー、といろいろ出てくると思います。その上で、

「4点を5点にするには、どうしたらいいかな?」

といくわけです。点数を上げていくという意味ではは、足りない6点にフォーカスするのと同じと思われるかもしれませんが、前段階で4点分はあることを認めたうえで次のステップに行くのと、いきなり足りないところに行くのとでは、安心感の面で大きく異なります。

4点分の安心+次の1点のためのプラン → 安心して行動を考えられる

6点分の不安+6点アップのためのプラン → 不安や焦りから行動を迫られる

というのがスケーリングクエスチョンです。これを面談の中でやっていくわけですが、私はこれをセルフケアのひとつの手法として自分自身に使っています。

日々、自分の至らなさに気づいて落ち込んだり情けなく思ったり、そういうことは生きている以上、避けては通れません。自分の課題に向き合う時間があってもいい、それも必要かとは思いますが、あまりにマイナス面ばかりに目を向けてしまうと、マイナスのループに入って抜け出すのに時間がかかってしまったり、ということ、ありませんでしょうか。私は結構あります。

そこで、10点満点中の1点でも2点でも、今の自分ができているところを見つけて、自分で自分を承認していく。その上で、次のステップに向けて何をしたらいいのかな、と考えていくと、すごく気持ち的には楽な形で未来に目を向けることができます。気の持ちようだけだと思われるかもしれませんが、機嫌良く過ごすことはとても重要で、むしろパフォーマンスを上げるためには不可欠なことなのではないかな、と思っています。

スケーリングクエスチョンをはじめ、キャリアカウンセリングやセルフケアとしても使える様々な手法が解説された書籍を紹介しておきます。解決志向ブリーフセラピーの入門書としても読みやすく、実践的にも決定版といってもよいと思っています。森先生と黒沢先生のワークショップ形式の解説本はこちら。